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ゴーン被告「退場後」にらみ 日産とルノー駆け引き激化

日産自動車、仏ルノー、三菱自動車と仏政府の関係

 日産自動車と仏自動車大手ルノーが、両社のトップに君臨したカルロス・ゴーン被告(64)の「退場後」をにらみ、「駆け引き」を活発化させている。ルノーの筆頭株主である仏政府が、日産を経営統合させる意向を日本政府に伝えたことについて、ルメール経済・財務相は20日、「(経営統合は)俎上(そじょう)に載っていない」と否定し、日産に配慮する姿勢をみせた。一方、仏政府の統合構想に対し、日産は反発を強めている。

 AFP通信によると、ルメール氏は訪問先のエジプト・カイロで記者団に「今議題に上がっているのはルノーの統治体制だ。私たちにとって重要なのは、永続的な経営体制を持つことだ」と強調。ルノーの会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるゴーン被告の解任と経営体制の刷新が優先との考えを示した。

 仏政府は、ルノーと日産の共同持ち株会社方式を通じた経営統合の意向を日本政府に伝えている。これについてルメール氏は「(両社の)提携がうまく機能し、永続的であることを大事にしている。そのように日本側当局に述べてきた」と述べるにとどめた。

 一方、仏政府の統合構想に対し、日産は反発を強めている。共同持ち株会社を設立した場合、仏政府が日産の株主となって日産への影響力を強める可能性があるからだ。

 現在はルノーが日産株の43・4%、日産がルノー株の15%を持ち合うが、ルノーのみが議決権を持つ現状に対し、日産は「不平等」として見直しを主張。こうした資本関係がゴーン被告の不正につながったとみており、日産関係者は「対等にならない話は受け入れられない」と仏政府の構想を一蹴する。

 日産の西川広人社長は21日、東京都内で記者団に「そういう議論をする段階にはない」と述べ、資本関係の見直しを急がない考えを強調。ただ、経営体制刷新後のルノーが日産との統合論を強める可能性もある。その場合に焦点となるのが、両社が提携維持のために締結している基本協定だ。

 協定には、日産の経営にルノーが不当に干渉した場合、日産がルノー株を買い増せることが明記されている。日産がルノー株の保有比率を25%以上まで高めれば、日本の会社法の規定でルノーが持つ日産株の議決権が消滅するなど日産に有利な内容も多い。

 ルノー新経営陣や仏政府の出方次第では、両社の主導権争いを巡る駆け引きも緊迫しそうだ。【松本尚也、藤渕志保】

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