メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

「毎月勤労統計」 組織的関与か 国会の閉会中審査での解明が焦点

厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影

 厚生労働省が公表する「毎月勤労統計」で、ルールに反する抽出調査は2004年から15年間も続いていた。不正な調査手法を容認するマニュアルが作成され、その後に削除されたり、全数調査に近づけるためのデータ補正をしながら公表していなかったり、組織的な関与や隠蔽(いんぺい)をうかがわせる不審点がいくつも浮上している。24日に行われる国会の閉会中審査でどこまで解明できるかが焦点になる。

なぜ抽出調査?

 不正調査問題は、厚労省が04年1月分から、本来は全数を調査するルールの従業員500人以上の事業所について、東京都内分は3分の1程度のサンプル調査に変更していたことに始まる。

 事業所への調査は都道府県に委託して実施されている。厚労省幹部は「厚労省にとっては全数調査の方が楽。抽出作業は手間がかかるのに、なぜそうしたのか理由が分からない」といぶかる。

違反容認マニュアル

 「500人以上の事業所は東京都に集中しており、全数調査でなくても精度の確保は可能」。ルール違反を容認するような記述があるマニュアルは03年に作成されていた。

 15年分のマニュアルからこの記述が削除されていたことも判明しており、不正を隠蔽するため削除した疑いもある。16年10月に厚労省が総務省に提出した書類には「500人以上は全数調査」と虚偽の内容が明記されていた。組織的に不正を把握しながら隠そうとした疑念は拭えない。

ひそかにデータ補正

 18年1月分から、都内分を本来の全数調査に近づけるため「データ補正」をしていた。

 この時点で抽出調査がルール違反であることや、前年までの調査結果が実態を反映していないことを認識していた可能性が高いが、厚労省は補正を始めた経緯や理由を一切公表していなかった。この不審点も閉会中審査や厚労省特別監察委員会の検証の焦点になる。

3府県に拡大検討

 18年6月には、不正調査を神奈川、愛知、大阪の3府県にも広げようとしたのか、本来調査すべき対象事業所を1割程度削除したリストを課長級職員が3府県に送付していたが、3府県には「抽出に切り替える」と告げていなかった。【神足俊輔、大久保昂】

毎日新聞のアカウント

話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「クルーズ船で入国し失踪」外国人 初の年間100人超 九州で全体7割
  2. 三鷹でアパート火災、1階の部屋から1遺体
  3. レオパレスの融資実態、一斉調査へ 金融庁、施工不良問題巡り
  4. 硫黄島戦没者遺骨 遺族「DNA鑑定を」 厚労省は「遺品なし」理由に拒否
  5. 大坂選手「成功より幸福感大事」 コーチ契約解消で

編集部のオススメ記事

のマークについて

毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです