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防衛省 にじみ出る不快感 レーダー照射問題

韓国海軍の駆逐艦が海上自衛隊の哨戒機に火器管制レーダーを照射したとされる場面の映像。字幕は防衛省が作成=能登半島沖で(防衛省提供)

 防衛省が21日に発表した「最終見解」では、韓国側の対応に関し「事実と異なる主張を繰り返している」「全く客観性に欠ける回答を繰り返す」などの記述が随所にみられる。韓国側への不信感を募らす防衛省の不快感がにじみ出る内容だ。

 【はじめに】 防衛省は再発防止を強く求める観点から、日本側が有する客観的事実をまとめ、公表する。

 【火器管制レーダーの照射】 韓国側は火器管制レーダー照射を否定したばかりでなく、防衛省に「事実の歪曲(わいきょく)」の中止と「低空で脅威飛行したこと」への謝罪を求める対応に終始している。防衛省は更なる根拠として、海上自衛隊P1哨戒機の乗組員が機上で聞いていた、探知レーダー波を音に変換したデータをホームページで公表した。

 防衛省は本年1月14日の実務者協議で、データと韓国艦の火器管制レーダーの使用記録などを、情報管理を徹底した上で突き合わせ、共同検証することを提案したが受け入れられなかった。データを持参しその場で聴取してもらう提案も韓国側は拒否した。

 韓国国防部報道官は翌15日に「無礼」との外交的にも異例な用語を用いて防衛省を非難し、事実と異なる内容を一方的に明らかにした。双方の信頼関係を損ない、率直な意見交換の支障となる。

 韓国側の対応や、これまでの主張が一貫しておらず信頼性に欠けることを踏まえると、韓国側が事実とは全く異なる主張を繰り返していると結論づけざるを得ない。

 【その他の韓国側の主張】 韓国側は「(海自機が)低空で脅威飛行した」と主張するが、韓国側公表の約10秒間の映像に根拠は見当たらないし、主張を裏付ける客観的証拠は何ら示されていない。昨年、今回の韓国艦を3回撮影(4月27・28日、8月23日)したが、その際、韓国側から問題提起を受けたことはない。

 実務者協議で韓国側は、逆に「脅威を受けた者が脅威と感じれば、それは脅威である」と全く客観性に欠ける回答を繰り返している。韓国側の主張は客観的根拠に基づかない説得力を欠いたもので、重要な論点を希薄化させるためのものと言わざるを得ない。

 【通信状況について】 海自機からの呼びかけに韓国艦から一切応答がなかった。韓国側は現場の通信環境が悪かったと説明する。しかし現場は晴天で雲も少なく、通信環境は極めて良好だった。現場から約240キロ離れた位置を飛行していた空自練習機が、海自機の呼びかけを聞き取っていた。韓国側公表の動画では、韓国艦内において海自機の呼びかけ内容を明確に聞き取れる。1月14日の協議で韓国側は、繰り返し確認した結果、後になって通信当直の聞き間違いであると確認したと初めて説明した。

 【今後の対応について】 韓国側に、相互主義に基づく客観的かつ中立的な事実認定に応じる姿勢が見られないため、これ以上実務者協議を継続しても真実の究明に至らないと考えられることから、本件事案に関する協議を韓国側と続けていくことはもはや困難だと判断した。その上で日韓・日米韓の防衛協力は、東アジア地域の安定的な安全保障環境維持に極めて重要で不可欠だとの認識に変わりはない。引き続き、防衛協力継続に向け真摯(しんし)に努力していく。

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