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漆黒を照らす

/73 拉致問題の行方 怒りだけで動かぬ現実 /大阪

有本恵子さん

 1月12日、神戸市出身の拉致被害者・有本恵子さんが59歳になった。年齢も近く、同じ関西の出身者として、毎年1月に報じられる有本さんの誕生日のニュースには、やるせない思いになる。曽我ひとみさんの家族の渡日が実現した2004年7月以降、どの政権も拉致問題をまったく前進させられていないのに、恵子さんと両親の年齢だけが重なっていくからだ。日本の政治と外交がうまくやっていれば、事態は前進させられたのではないか? 報道はもっと貢献できたのではないか? いや、むしろ報道が行き詰まりの原因の一つになっていたのではないか? そんな逡巡(しゅんじゅん)がずっと消えない。

 02年9月に金正日(キムジョンイル)氏が日本人拉致を認め、「8人死亡4人未入国」と公表した後、日本社会には北朝鮮に対する報復・懲罰感情があふれた。「やり返せ」「締め上げろ」という言葉がメディアでも飛び交った。協議優先を唱える者は「売国奴」、「媚(び)朝派」呼ばわりされたりもした。「日本が経済制裁すれば北朝鮮は崩壊して、拉致問題は解決する」という荒唐無稽(むけい)で無責任な論陣を張った政治家もいた…

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