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余録

取調室で容疑者を締め上げるこわもての刑事と…

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 取調室で容疑者を締め上げるこわもての刑事と、人のよさそうなベテラン刑事のコンビは刑事ドラマの定番である。自供を引き出すのは容疑者の心に取り入るベテランの役目で、世界共通の尋問法のようだ▲英語ではこの手法、「良い警官 悪い警官」と名づけられた。この言葉は今では尋問だけでなく、商取引などの交渉術にも用いられている。交渉で上司の意向などをたてに強硬姿勢と柔軟姿勢を使い分け、譲歩を引き出す術策である▲ただ同じ交渉でも、お互いの世論がからむ外交となると商取引に比べてはるかに複雑である。さてこれは「良い警官 悪い警官」作戦か、それともこわもて一筋で譲歩を迫る策か。日露の領土問題で最近目立つロシア側の強硬発言だ▲「悪い警官」はもっぱらラブロフ外相の役回りのようで、日本の北方四島の領有権の主張を「国連憲章違反」と難じた。同外相は従来通り四島の「ロシアの主権」を認めるよう求め、「日本はパートナーにはほど遠い」とののしった▲安倍晋三(あべ・しんぞう)首相はきょうプーチン大統領と首脳会談にのぞむ。歯舞(はぼまい)・色丹(しこたん)引き渡しを明記した日ソ共同宣言を基礎とする平和条約交渉で合意した両首脳だが、プーチン氏にとって2島返還をちらつかせる「良い警官」の勝負どころか▲「戦後外交の総決算」を掲げる安倍首相の領土交渉への前のめり姿勢は「良い警官」役にはつけ込みどころだろう。だが露国内では領土引き渡しに反発も噴出する。互いに世論をにらんだ交渉の剣が峰である。

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