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北海道のベトナム人実習生21人解雇の恐れ 愛知の青果卸売会社

働いた月数を指で数えるベトナム人実習生の女性。来日約半年で解雇されることに不安を隠せない=北海道で2019年1月、片平知宏撮影

 愛知県の青果卸売会社と関連会社の農業生産法人に雇用されているベトナム人技能実習生21人全員が25日にも解雇される可能性が高まっている。実習生を支援する関係者への取材で判明した。21人のうち少なくとも一部は雇用契約期間途中での解雇となることから、関係者は「正当な事由なく契約期間途中での解雇はできず、不当解雇に当たる疑いがある」と批判している。

 青果卸会社と農業生産法人は北海道の農家や農園と契約を結び、実習生を道内に派遣。ベトナム人21人は農作業や工場での青果選別などの作業に従事しているが、昨年12月に突然、1月25日付での解雇を口頭で通知されたという。

 1月8日に監理団体(愛知県にある事業協同組合)関係者、実習生が出席した話し合いがもたれた。その場で青果卸会社の担当者は「農家とのやりとりがうまくいかず、実習を受け入れてくれるところが少なくなってきた。『厳密には(借地で)農地を持っていないのに、実習生の受け入れを許可された理由が不明だ』との周囲の声もある。やっていくのは厳しい」などと解雇理由を説明した。

 関係者によると、21人は全員女性。雇用期間が6カ月未満の人は6人で、昨年11月に来日したばかりの人もいる。今のところ、補償金の提示はされていないという。

 昨年9月から働き始めた20歳の女性は、3年間の雇用契約で来日した。銀行や親類に借金して手数料や日本語研修費など85万円を負担した。取材に「お父さん、お母さんのために日本で稼ぎ、日本語教師になりたかった。まだ9万円しか仕送りできていない。今後どうなるのか心配だ」と涙ながらに語った。

 実習生を支援している指宿昭一弁護士は「大半の技能実習生は3年間の実習を前提に有期の労働契約を結び、借金して来日している。災害や倒産などやむを得ない事由でしか契約期間中の解雇は認められない」と指摘している。

 青果卸会社幹部は「農場の収支が悪く、事業縮小を決めた。(実習生の)面倒をみてくれる転職先はある。賃金補償はまだ決めてないが、相談はしている」とコメントした。監理団体は「解雇ではなく実習先の異動だ。それ以上は一切お答えできない」としている。

【片平知宏】

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