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社説

「平成」改元の公文書開示 恣意的な解釈は許されぬ

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 1989年1月に元号を「平成」に改めた際、経緯を記録した公文書について、内閣府は公開の対象となる時期を大幅に延期していた。

     公文書管理法によると、公文書は官庁が「作成、取得」した時から最長で30年保存された後、公文書館に移され、原則公開される。

     だが、現在、関連文書を管理する内閣府は、改元を担当していた内閣官房から文書を移管されたことで文書を新たに「取得」したと恣意(しい)的に解釈し、2014年を保存期間の起算点に変えた。このため、本来なら19年には公開対象となるはずが、44年以降に延びた。

     官庁間で文書が移管されたことを理由に保存期間を延長するのは、公文書を国民が主体的に利用する共有の知的財産とする法の趣旨に反する。識者が「不適切だ」と指摘するのは当然である。保存期間を延長する場合は、理由と期間を首相に報告することが必要だが、その手続きも取っていなかった。

     政府の重要な意思決定をめぐり、情報公開の姿勢に著しく欠けていると言わざるを得ない。

     改元に関する文書には「平成」の考案者が記されているとみられ、毎日新聞の情報公開請求にも非開示とした。政府は、これが公になることで将来の元号考案者に不必要な予断を与えることなどを懸念しているという。しかし、情報公開を延々と遅らせていい理由にはならない。

     そもそも平成への改元は、新憲法下で国民が主権者となって初めて行われた。さらに、1979年に成立した元号法に基づき、閣議決定による政令で元号が公布された初のケースである。

     こうした時代状況にふさわしい改元が行われたのかを検証するためにも、関連文書をできるだけ早い時期に公開することは重要だ。

     公文書の管理、公開に関する安倍政権の姿勢は、森友・加計問題にも見られたように、後ろ向きと批判されても仕方ない。天皇陛下の退位日を決めるため、25年ぶりに開いた皇室会議の詳細を公文書として残していないことも明らかになっている。

     情報公開は民主主義の根幹を担う。政府はまず、今回の内閣府の判断を変更し、関連文書の公開に向けた適正な手続きを進めるべきだ。

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