- Twitter
- Facebook
- はてなブックマーク
- メール
- リンク
- 印刷

作品部門の2次選考では、映画と深い関わりを持つ5人の選考委員が熱心な議論を交わし、日本映画大賞と、次点の日本映画優秀賞を選出した。各選考委員に話を聞いた。(50音順)
本当の家族とは何か 女優・岩下志麻さん
候補作5本を通じて、自然体に見える演技が求められている時代になったと実感した。「万引き家族」は血のつながらない家族を丹念に描いて、虐待など社会性もにじませつつ本当の家族とは何かを考えさせる作品で、一番に押した。安藤サクラさん、樹木希林さんら子役も含め俳優陣が特にすばらしかった。「きみの鳥はうたえる」は、最初の5分は「何だろう、この映画のリズム?」と感じたが段々引きこまれた。奇妙な三角関係だが、3人の不思議な空気感や距離感が現代の若者像を映し出していた。「菊とギロチン」はアナキストの思想的背景が少し弱かった気がしたが、時代考証や女相撲の場面は見応えがあった。
この記事は有料記事です。
残り1228文字(全文1613文字)