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日本スポーツ史をまたしても塗り替える快挙だ。テニスの全豪オープンで大坂なおみ選手が初優勝し、男女を通じてアジア初の世界ランク1位になることが確定した。
4大大会を初制覇した昨年の全米オープンは、精神面の不安定さを克服したことが優勝の大きな要因といわれた。今大会では、さらに進化した姿を見せてくれた。
象徴的だったのが謝淑薇(しゃしゅくび)選手(台湾)との3回戦だ。第1セットを接戦の末に落とし、第2セットもあと1ポイントを奪われれば後がなくなるという局面から連続してポイントを奪い、逆転勝ちへとつなげた。
大会前の記者会見で大坂選手は精神面の未熟さを「3歳児のよう」とジョークを交え、話していた。しかし、大会では精神的なたくましさを随所に発揮した。
ユーモアに満ちた言葉から、昨年「なおみ節」という流行語が生まれた。お茶の間に大坂選手はすっかり浸透した。オーストラリアでも同様だ。ちゃめっ気たっぷりの人柄は人々を魅了した。
ライバルへの思いやりを忘れない言動も好感を持たれた。全米の決勝で戦ったセリーナ・ウィリアムズ選手(米国)と再戦の可能性が生じた際、あおろうとするメディアに「試合ができれば光栄で名誉なこと」と冷静に語った。
人間としてひと回り成長した、そういう姿があったからこそファンは余計に引きつけられたのだ。
女子テニス界は世代交代のさなかにある。けん引してきたS・ウィリアムズ選手は37歳になり、かつての力はない。一昨年と昨年の4大大会はすべて異なる選手が優勝した。
トップの力が拮抗(きっこう)する中、昨年の今ごろは世界ランク70位前後で推移していた大坂選手が全米、全豪と連続して優勝した。2014年の全米から4大会を制したS・ウィリアムズ選手以来の4大大会連続優勝だ。
強さが本物であることを世界に示し、そして21歳という若さで世界ランク1位に駆け上がった。躍進ぶりには目を見張るばかりだ。
女子テニス界は今後、大坂選手を中心に回り始めるだろう。世界の子どもたちの目標にもなるはずだ。さらに成長を続けて、一時代を画する存在になってもらいたい。