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磯田道史・評 『志ん生が語るクオリティの高い貧乏のススメ 昭和のように生きて心が…』=美濃部由紀子・著

 ◆志ん生が語るクオリティの高い貧乏のススメ 昭和のように生きて心が豊かになる25の習慣

 (講談社+α新書・907円)

 正月に考えた。この日本はこれからどんどん他国に比べて貧乏になる。日本のGDP(国内総生産)が世界二位で経済大国だったのは昔話になるから、今から、我々は立派な貧乏人になる稽古(けいこ)をしっかりしないと、いけない。稽古なしに貧乏になるのは、練習なしに水に入るのと同じで、まことに危なっかしい。ヘイトと称して、近ごろ金回りが良くなったご近所の悪口を言って回ったりすると、鼻つまみ者になってみじめに終わるのがオチである。

 そこで貧乏修行の先生が必要になる。誰がよかろう、と考えたが、噺家(はなしか)の古今亭志ん生などが貧乏にも筋金が入っていて良さそうである。貧乏には「傾き」が大事である。家が急に傾き、ジェットコースターのように急降下した落ちぶれの経験をもつ者だけが、貧乏の師匠になれる資格をもつ。その点、志ん生は申し分ない。なにしろ、家は美濃部という甲賀出身の高級旗本。それが維新でぺしゃんこになって親父(おやじ)が巡…

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