特集

第103回全国高校野球選手権

第103回全国高校野球選手権大会(8月9日~25日)の特集サイトです。

特集一覧

挑む!

2019センバツ明石商/3 バントで攻撃に勢い 確実に得点、練習のたまもの /兵庫

  • ブックマーク
  • メール
  • 印刷
神戸国際大付との秋季兵庫県大会決勝で、五回1死三塁の同点機に左手を伸ばしてスクイズを決めた明石商の水上桂捕手=兵庫県明石市の明石トーカロ球場で2018年10月13日、黒詰拓也撮影 拡大
神戸国際大付との秋季兵庫県大会決勝で、五回1死三塁の同点機に左手を伸ばしてスクイズを決めた明石商の水上桂捕手=兵庫県明石市の明石トーカロ球場で2018年10月13日、黒詰拓也撮影

 <第91回選抜高校野球大会>

 「うちらしい野球ができた」。昨年10月13日の秋季県大会決勝で神戸国際大付に3-2で九回サヨナラ勝ちした明石商。地元校の優勝に明石トーカロ球場が沸く中、狭間善徳監督は冷静に振り返った。

 明石商らしい野球--。宮口大輝投手(2年)、中森俊介投手(1年)の「二枚看板」が継投して接戦を制したこと。九回2死満塁のサヨナラ機に5番・溝尾海陸(かいり)外野手(2年)が粘って押し出し四球を得たこと。これらも「らしさ」の一つだが、最も発揮されたのは五回の攻撃だ。

 1点を追う場面。1死三塁で2番・水上桂捕手(2年)が右打席に立った。5球目、相手ピッチャーが大きく外した高めの球に飛びついた。「当たれ!」と左手だけでバットを伸ばすと、打球はいったんファウルゾーンへ転がった後、投手前へ。この間に三塁走者が還って2-2の同点に追いついた。

 この打席で水上捕手は一度、スクイズを失敗。それでも焦りはなく「次は決められる」と手応えをも感じていた。それだけバントに自信があった。

 バントは「狭間野球」の代名詞だ。「野球は確率のスポーツ。チーム状況を考えると、確実に点を取れる手段だ」と指揮官は説く。

 県大会決勝では四回にもスクイズを決めるなど、計6本のバントを成功させた。相手が警戒する中、きっちりと決められるのは、球を外されたケースも想定し、何度も練習を繰り返してきたからだ。決勝後、狭間監督は「練習のたまものや」と笑顔で語った。

    ◇

 新チーム発足後、31試合もの練習試合を重ねて「勝ち癖」をつけた明石商。昨年9月22日の秋の県大会初戦(2回戦)で姫路南に5-1で快勝すると、滝川、育英も危なげなく降した。準決勝の相手は大会屈指の右腕を擁する社。三回途中から救援した中森投手が12奪三振と力投し、打線も10安打を放ち7-2で快勝。2年連続の近畿大会出場を決めた。

    ◇

 「バントで攻撃に勢いがつくのが、うちの野球」。昨夏の甲子園でもバントを2回成功させた水上捕手は語る。県大会を通じて「らしさ」を発揮し、2年連続3回目の優勝を果たした明石商。強豪が集う近畿大会へとステージを進めた。=つづく

〔神戸版〕

次に読みたい

あわせて読みたい