SUNDAY LIBRARY

岡崎 武志・評『ヒットソングを創った男たち』『段ボールはたからもの』ほか

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今週の新刊

◆『ヒットソングを創った男たち』濱口英樹・著(シンコーミュージック・エンタテイメント/税別2200円)

 昭和歌謡のブームが続く。しかし、注目されるのはもっぱら歌手、作詞家、作曲家で、陰の存在たるディレクターについては触れられないし、誰も知らない。

 濱口英樹『ヒットソングを創った男たち』は、数々のヒット曲がどうして作られたかを、陰の存在から照射する。草野浩二はその草分け的存在。「上を向いて歩こう」を筆頭に業績は数知れず。欧陽菲菲を台北のライブハウスで発掘。民謡などの俗謡をザ・ドリフターズに歌わせたのも草野の着眼による。アイデアと実行力満載の人だ。

 演歌界の大スター森進一と、フォーク(吉田拓郎)を融合させて「襟裳岬」を作った高橋隆は、もとソルティー・シュガーの一員。中森明菜の個性を引き出した島田雄三はフォークデュオの出身と、やはり音楽畑で育った者が、いい収穫をもたらすようだ。

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