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記事には実数を書いて=粥川準二(科学ライター)

 昨年12月27日、毎日新聞ウェブ版は、早野龍五・東京大学名誉教授らが福島県伊達市の住民の被曝(ひばく)を分析した論文で、本人の同意を得ていないデータが使われていることがわかり、東大が調査を始めたと伝えた。医療倫理上たいへん大きな問題で、これを報じたことは大いに評価されるべきだ。

 記事では、「線量を3分の1に過小評価していた」ので出版社に修正を要請したという早野氏のコメントが紹介されていた。これは同意の有無とは別の問題である。

 しかし実数が書かれていない。たとえば、実際には1年間で100ミリシーベルト被曝しているのに、論文では30ミリシーベルトだけだと書かれているなら大ごとだ。伊達市民の生活に大きく影響するだろう。記事には雑誌名が書かれていないので、論文をすぐに確かめられなかった。今年1月9日ウェブ版の記事でも「3分の1」とあるだけだ。

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