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第103回全国高校野球選手権

第103回全国高校野球選手権大会(8月10~29日)の特集サイトです。

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春に挑む’19筑陽学園

/上 筑陽学園 選手への信頼感 一人一人の個性を把握 /福岡

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ブルペンで投げ込む筑陽学園の(左から)西舘、西、菅井の3投手。後方は江口監督=福岡県筑前町で、宗岡敬介撮影 拡大
ブルペンで投げ込む筑陽学園の(左から)西舘、西、菅井の3投手。後方は江口監督=福岡県筑前町で、宗岡敬介撮影

 <第91回選抜高校野球>

 3月23日に開幕する第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社など主催)に、太宰府市の筑陽学園が初出場する。昨秋の九州地区大会で強豪校を次々と破って優勝を飾り、全国への切符をつかみ取ったチームを紹介する。【宗岡敬介】

 「江口先生!」。筑陽学園のグラウンドで、選手たちが次々と江口祐司監督(56)に話し掛ける。保健体育の教員でもある江口監督は2年生の担任。2年生部員22人のうち14人は、1年時からクラスの生徒でもある。「この子たちは『監督』でなく『先生』としか呼ばないよ」と笑った。

 授業なども含め、グラウンド外で選手と接する時間は長い。1月16~19日は修学旅行も引率した。江口監督は「ユニホームを脱いだ時に個性が出る」が持論。「先生と生徒」の立場でも、選手一人一人の個性の把握に努める。その心掛けが、采配にもつながる。

 九州地区大会初戦の小林西(宮崎)戦でその一端が表れた。

 試合は0-0の緊迫した展開で進み、七回表に先発した西雄大投手(2年)が1アウトから二塁打を浴びた。次の左打者へボールが二つ続いたところで、菅井一輝投手(同)が継投。九回表には菅井投手が無死一、二塁のピンチを迎え、打者への初球がボールになったところで西舘昂汰投手(同)へ交代した。

 左打者に強い菅井投手、そして普段の生活でも物に動じない西舘投手。それぞれの特徴を知る江口監督だからこそ、通常はあまりない「ノーストライク、ボール先行」の場面での継投を決断できた。「選手への信頼がなければできません」。3人の継投策は見事にはまって無失点に抑え、九回裏のサヨナラ勝利へとつなげた。

 同級生の西、西舘、菅井の3投手は互いを「ライバル」と語り、切磋琢磨(せっさたくま)して実力を伸ばしてきた。江口監督は対戦相手に応じて「三本の矢」から先発を選び、独自のタイミングで継投させる采配により、九州地区大会初優勝をつかみ取った。

 菅井投手は「江口先生には考えていることをよく当てられる」、西投手も「学校生活も一緒なので、江口先生には何でも相談しやすい」と絶大な信頼感を口にする。初のセンバツは開幕まで2カ月を切った。西舘投手は「江口先生を日本一にしたい」と力を込めた。

〔福岡都市圏版〕

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