頂点に挑む
19’センバツ龍谷大平安 軌跡/中 勝てる戦い方を確立 /京都
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<第91回選抜高校野球>
昨年10月8日の府大会3位決定戦。龍谷大平安は京都外大西に勝ち、近畿大会出場権を得た。14-2(五回コールド)と大勝だったが、橋本幸樹(2年)、豊田祐輔(2年)の投手陣は5四死球を与え、ボーク、暴投、失策などミスも多く、前日の準決勝で京都国際に敗れたショックを引きずっていた。
近畿大会までは2週間。原田英彦監督は「めいっぱい準備して、選手の反発心を見てみたい」と自ら率先してセンバツを目指す覚悟を固めた。
迎えた10月20日の初戦の相手は奈良1位の天理。新たに背番号「1」をつけた豊田が先発。得意のカーブがさえた。2併殺を成立させるなど巧みに打たせて取り、八回まで1失点。九回に2ランを浴びて完投まであと1死で降板したが、水谷祥平主将(2年)の2点適時三塁打など打線の援護で4-3と逃げ切り、チーム力が上向き始めたことを全員が感じていた。
その1週間後、センバツに向け最も重要といわれる準々決勝。市和歌山との決戦は熱闘となった。先発・豊田は三回途中までに7安打され、3点を失って逆転され降板したが、救援の野沢秀伍(2年)が自己最速の139キロをマークするなど持ち味の速球で押し、四回以降、3者凡退を続けた。「(府大会の不振で失った)エースナンバーを取り返したい」という意地だった。
打線は秋の公式戦無失策で「守備の人」とみられていた8番・遊撃の羽切陸(2年)が、原田監督の「振りを小さく」というアドバイスで四回に同点2ランを放ち一気に盛り上がった。原田監督におとなしさを指摘されていた野沢をはじめ、多くの選手がベンチから声を張り上げた。両チームが試合に集中して緊迫感が漂い、八回に内野安打をきっかけに1点リードされたもののその裏、水谷の三塁打を足がかりに再び同点として迎えた九回、先発メンバーで唯一の1年の奥村真大が2死からサヨナラ適時打を放ち決着をつけた。
「近年で一番元気があるチームが、束になってかかっていけた」と原田監督。実戦を通じ勝てる戦い方が確立された。(敬称略)
▽近畿大会準々決勝
市和歌山
003000010=4
100200011=5
龍谷大平安
〔京都版〕
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