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余録

オストリッチはダチョウのことだが…

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 オストリッチはダチョウのことだが、「オストリッチ症候群」とは現実逃避の心理、「オストリッチポリシー」は危険を直視しない空想的政策をいう。ダチョウは危険にあうと砂に頭を突っ込むといわれるからだ▲それで現実逃避の愚行のシンボルにされたが、実はダチョウにそんな習性はないという。身を隠す時は伏せて首を地につけはするが、現実から目をそらす鳥が生き残れるほど自然は甘くはないようだ▲むしろ危機に直面すると自分中心の物の見方しかできなくなるのは人間ではないか。ダチョウはそう言いたかろう。不祥事が露見して周りが見えなくなり、事態の収拾策がことごとく火に油を注ぐ結果になる--例のパターンである▲厚生労働省の統計不正は、監察委の調査のお手盛りぶりが次々に発覚、批判の火がますます燃え広がるかたちとなった。「組織的隠蔽(いんぺい)はなかった」という報告作りに当の組織が深くかかわっていたのだから国民をばかにした話である▲そんな調査で批判をかわせ、幕引きができると思ったのが、ダチョウもびっくりの「頭隠して尻隠さず」だろう。結局、外部有識者による調査をやり直しているというが、先の報告を行ったメンバーの再調査を人々は信じるだろうか▲現実逃避は統計不正の重大さを直視しない厚労省だけでもない。文書書き換えやデータの不適切使用の絶えない昨今の役所は、何か現実とは別の幻を見てはいないか。この先は政治の責任となろう中央省庁の「オストリッチ症候群」だ。

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