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サヤ姫とふしぎな赤い実/1

サヤ姫とふしぎな赤い実 1

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 <広げよう おはなしの輪>

    ぶん 小浜こはまユリ  片山若子(かたやま・わかこ)

     はるかむかしとお異国いこくのおはなしです。

     ルフカ王国おうこくという、平和へいわ王国おうこくがありました。

     もりうみにかこまれた、うつくしいくにでした。気候きこうのよいあたたかな土地とちと、うつくしいうみめぐまれ、人々ひとびとはつつましくもこころゆたかにらしていました。

     くに中央ちゅうおうおかうえには、真珠しんじゅいろのおしろがたっています。そのおしろむのは、おうさまとおきさきさまと、一人ひとりむすめのサヤ王女おうじょでした。

     サヤひめは、とてもかわいらしく、しかも聡明そうめいあかるく、おもいやりがあり、だれからもあいされておりました。おうさまとおきさきさまも慈悲深じひぶかくやさしいおかたでしたので、このくににはまずしさも差別さべつもなく、本当ほんとう平和へいわなのでした。

     さて、この世界せかいのいくつかのくにでは、おろかな戦争せんそうがたびたびかえされていました。

     ルフカこくだけが、そのようなまわりのあらそいごとにまれずにすんでいるのは、いっぽうをうみ、いっぽうをもりかこまれているためだったのですが、この平和へいわである理由りゆうが、もうひとつあるのです。

     くにをとりかこむふかもりには、精霊せいれいんでいるというつたえがありました。

     精霊せいれいは、わるこころやよこしまな人間にんげんをきらいます。だから、わるこころ人間にんげんもりはいれば、みちまよわせ、けっして王国おうこくにはたどりつけません。反対はんたいに、こころのきれいな人間にんげんには道案内みちあんないをして、きたい場所ばしょれていってくれるのです。

     精霊せいれいもりまもがみであると同時どうじに、このくにまもがみでもあったのでした。

     そんな平和へいわくにルフカに、異変いへんころうとしていました。

    国王こくおうさま、もうげます。もりこうがわの、ビネイというくにから、使つかいのものがやってきました。おうさまに謁見えっけんもうております」

     大臣だいじん報告ほうこくに、国王こくおうもみなのものも、おどろきをかくせません。

    「あのもりけてきたというのか? まよわずに?」

    「はい、そのようで。しかも、その使つかいのものというのは、ビネイこく王子おうじであると」

    「なに、王子おうじがじきじきに!」

     みなはさらにおどろき、不安ふあんげにおうさまをつめています。

    「あのもりをやすやすととおけてきたのなら、こころただしい人間にんげんであることにはまちがいなかろう。そのものはなしをしてみよう」


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