厚労相、「実質賃金マイナス」認める 数値公表には消極姿勢 統計不正

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衆院予算委員会で毎月勤労統計の不正調査問題について国民民主党の玉木雄一郎代表(左列手前から2人目)の質問に答える根本匠厚生労働相(右)=国会内で2019年2月5日午前10時33分、川田雅浩撮影
衆院予算委員会で毎月勤労統計の不正調査問題について国民民主党の玉木雄一郎代表(左列手前から2人目)の質問に答える根本匠厚生労働相(右)=国会内で2019年2月5日午前10時33分、川田雅浩撮影

 根本匠厚生労働相は5日の衆院予算委員会で、厚生労働省が公表する「毎月勤労統計」の不正調査問題で、「2018年の実質賃金の伸び率が1~11月のうち9カ月で前年同月比マイナスになる」との野党の独自試算について「名目賃金を機械的に消費者物価で割り戻すという前提の限りではおっしゃる通りだ」と述べて、事実上認めた。厚労省はこれまでマイナスとなったのは6カ月としており、3カ月多かった可能性がある。ただ、政府としての数値公表には消極姿勢を示した。

 毎月勤労統計では18年1月に調査対象事業所を一部入れ替えた。厚労省は入れ替わらない事業所のみを抽出した参考値を名目賃金のみ公表。野党は実質賃金についても、政府による再計算と公表を迫った。しかし、根本氏は「標本数が小さくなり、誤差が大きくなると専門家に課題や問題点を指摘されている。政府が公表する統計には専門的な検証が必要だ」と述べるにとどめた。

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