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武田 砂鉄・評『まともがゆれる』木ノ戸昌幸・著

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失敗して迷惑かけて弱さを出しまくればいい

◆『まともがゆれる』木ノ戸昌幸・著(朝日出版社/税別1560円)

 〇〇はこうあるべき、とか言ってくる人に、なんでそう思ってんの、と聞き返すと、理由がすっかり薄っぺらくって困ることがある。よくぞ、その程度で強気に出られますね、と皮肉を垂れて、立ち去るしかない。

 「こうあるべきまともな姿」に多くの人が苦しんでいる。どこへ行っても、そればかり求められる。なんとかクリアすると、褒められる。でも、人生が、スタンプラリーみたいで嫌になる。

 そういうのキツいからやめようぜ、と土台をぶっ壊して、踊り出しちゃうような本がこれだ。京都・上賀茂で活動するNPO法人「スウィング」の主宰が記した一冊には、「本当にどうでもいいこと」や「人とのあいだに煩わしさを生むこと」を気持ちよく容認し、いや、むしろ推奨し、障害のある人もない人も、失敗しまくって、弱さを出しまくる様子を書き留める。

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