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今年の春闘スタート 中小と非正規の底上げを

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 連合と経団連による労使トップ会談が行われ、2019年の春闘が始まった。

 安倍政権による「官製春闘」からの脱却を経団連が打ち出した。それが今年の春闘である。賃上げの勢いを増すことができるか、特に中小企業や非正規の社員の大幅な賃上げがどこまで実現できるかが焦点だ。労使交渉の真価が問われる。

 労使とも賃上げが必要とは言うが、考え方には隔たりがある。

 経団連は基本給を底上げするベースアップ(ベア)から柔軟な勤務体系など「総合的な処遇改善」へと交渉の軸を移す意向を示している。米中貿易摩擦などによる世界経済の減速を見越し、将来的なコスト増に直結するベアに消極的な本音も透けて見える。

 連合はベアと定期昇給分で4%程度の賃上げを求めつつ、格差是正に重点を置く。ベア率よりも各労組が月額賃金を掲げて交渉することを求めている。大手と中小企業には賃金に開きがあり、同じベア率を達成しても差が埋まらないからという。

 そのためには、中小企業が従来以上の賃上げを実現しなければならない。労働者の約7割は中小企業で働いている。業績が好調な一部大企業だけでなく、賃上げの裾野を広げ、消費の拡大による景気浮揚につなげるべきだ。

 10月に消費税が10%に引き上げられることで景気が中折れしないためにも月額賃金の大幅増が必要だ。

 ここ数年は企業利益が空前の高水準を続けている。財務省の法人企業統計によると、17年度の企業の内部留保は446兆円を超え、前年度より40兆円も増えた。中小企業の内部留保も膨らんでいる。

 一方、収益に対する人件費の割合を示す労働分配率は43年ぶりの低水準だ。賃金の低い非正規社員を増やしてきたからでもある。従業員の賃金を抑えて内部留保を積み上げてきた構図を転換すべきときだ。

 全体の4割近くにまでなった非正規社員の待遇改善こそ重要である。

 今春から外国人労働者の受け入れ拡大が始まる。安い労働力の導入が非正規社員の賃金引き下げ要因になることも懸念されている。労使が協力して非正規社員の賃上げや待遇改善の規範を示すべきだ。

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