北方領土の日 「不法に占拠」盛り込まず 返還要求全国大会

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
「北方領土返還要求全国大会」であいさつする安倍晋三首相(右から2人目)=東京都千代田区で2019年2月7日、藤井達也撮影
「北方領土返還要求全国大会」であいさつする安倍晋三首相(右から2人目)=東京都千代田区で2019年2月7日、藤井達也撮影

 北方領土返還要求全国大会(政府や民間団体など主催)が「北方領土の日」の7日、東京都内で開かれた。大会では「(日露の)平和条約締結に向けた交渉を後押しするとともに、北方領土問題の解決を目指す」とのアピールを採択したが、北方領土を巡る表現で例年使用してきた「不法に占拠され」との文言は盛り込まなかった。ロシアが領土の主権を巡る主張を強めていることから、安倍晋三首相が進展に強い意欲を示す日露交渉に影響を与えないよう配慮したとみられる。

 アピールは、北方領土を「わが国固有の領土」とし「北方四島の返還実現」を目指す方針は維持した。しかし、4島が日ソ中立条約に反して不当に占領されたとの政府見解に基づく「不法占拠」との言葉は使わなかった。また、従来の「解決がこれ以上長引くことを断じて許すわけにはいかない」との表現も回避。「北方四島の早期返還の実現を目指し行動を推し進める」としてきた具体的な活動方針についての記述も「北方領土問題の解決を…

この記事は有料記事です。

残り376文字(全文792文字)

あわせて読みたい

ニュース特集