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虐待情報、迅速に共有 児相と警察署が専用ネットワーク 埼玉

埼玉県の児童虐待情報共有システム

 埼玉県は来年度、管轄する7児童相談所・支所と県内39警察署を専用のネットワークで直接つなぎ、児童虐待が疑われる全事案の情報を共有する方針を決めた。厚生労働省によると、各地の警察本部と児相を所管する県などが虐待情報を共有する取り組みは徐々に広がっているが、現場に近い児相と警察署がリアルタイムで情報を共有するシステムは全国でも珍しいという。

     警察と児相間での虐待情報を巡り、警察が把握した事案は児童虐待防止法に基づき児相に通告される。一方、児相から警察への情報提供について定めた法律はなく、自治体の裁量に任せられている。

     埼玉県や厚労省によると、警察本部と自治体との虐待情報の全件共有は茨城、神奈川、愛知県や大阪府などで既に実施。児相が住民などから受けた通告の内容をメールやファクスなどで警察に提供する形が多い。大阪府は毎月1回、府警本部に情報を提供。府警も、出動記録などがあれば府に提供する。神奈川県は、県が作成したデータベースを県警本部が閲覧できる仕組みになっている。

     埼玉県も昨年8月から、虐待が疑われる事案全件について児童の名前、住所、内容などを県がまとめ、県警本部が県のネットワークを通じて閲覧できるようにしている。ただ、県側の情報更新は月に1回程度で、県警本部でしか閲覧できないため、警察署が把握するまでに時差が生じる可能性があった。

     新システムは児相と警察署に専用端末を設置し、専用のネットワークで結ぶ。児相は被害児童の名前などの基本情報のほか、家族の状況、一時保護や入所措置の履歴など詳細な情報を提供する。警察署は各事案の対応状況などを、その都度入力する。

     児童虐待防止に取り組むNPO法人「シンクキッズ」(東京)代表理事の後藤啓二弁護士は「児相と警察の情報共有は1カ月に1度程度の更新が多いが、児相と警察署を直接結んで双方が情報を入力し共有する形がベスト。予算はさほどかからないので全国に広げるべきだ」と評価する。同省虐待防止対策推進室は「児相と警察署がオンラインでリアルタイムに情報を共有する仕組みは聞いたことがない」としている。【内田幸一】

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