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平成の事件ジャーナリズム史

元社会部長の小川一が個人的体験を交えながら「平成の事件ジャーナリズム史」を振り返ります。

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(4)つくば母子殺人事件、東電女性社員殺人事件 自省迫られたメディア

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妻子3人を殺害した男性医師の逮捕を伝える記事は、各紙とも1面トップの扱いでした
妻子3人を殺害した男性医師の逮捕を伝える記事は、各紙とも1面トップの扱いでした

 事件の報道は、言うまでもなく一般紙だけが行うものではありません。テレビ、ラジオ、雑誌、スポーツ紙、夕刊紙とメディアは多岐にわたっています。また同じテレビ局であっても報道現場とワイドショーなどの制作現場では、その意識が大きく違うこともあります。今回は、一般紙とは別の媒体で起きた報道の問題点について、1994年と97年に起きた二つの事件を振り返ります。

 つくば母子殺人事件は94年11月、横浜市鶴見区の京浜運河からビニール袋に入れられ重りがつけられた3人の遺体が見つかり発覚しました。遺体は茨城県つくば市の女性と彼女の2歳の長女と1歳の長男のもので、まもなく医師の夫(当時29歳)が逮捕されました。夫は自分の不倫などをめぐって口論になり、絞殺したと供述しました。夫は総合病院に勤め高収入でしたが、妻以外に交際する女性ができてからは家にはお金をほとんど入…

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