八ッ場ダム

「桜の花 また会おうね」 水没地域、前橋へ移植 /群馬

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 八ッ場ダム(長野原町)の建設に伴い水没する旧長野原町立東中学校の跡地に立っていた桜の木が5日、前橋市の「カネコ種苗ぐんまフラワーパーク」に移植された。再び満開の花をつけるには少なくとも1、2年間はかかる見通しで、関係者は「ふるさとのシンボル」が復活する日を心待ちにしている。【杉直樹】

 桜は高さ約8メートル、重さ14トンのソメイヨシノで、樹齢推定50~100年。中学校跡地に8本あったうちの1本。多額の費用がかかることから1本だけ移すことになった。

 5日は前橋市内の三つの幼稚園・こども園から園児約60人が、運び込まれた木を立ちあげる作業を見学し、移植決定の経緯について国土交通省八ッ場ダム工事事務所の担当者から話を聞いた。担当者は「ダムはいろんな人の役に立つけど、水をためる場所に住んでいた人は引っ越す苦労が出てきてしまう。今回、育った場所から引っ越してきた桜も一緒。そこに住んでいた人たちが込めた『桜を何とか守りたい』という思いを忘れないでほし…

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