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社説

読書感想文コンクール 学びを支える「家読」の力

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読書感想文コンクール 学びを支える「家読(うちどく)」の力

 第64回青少年読書感想文全国コンクール(公益社団法人全国学校図書館協議会、毎日新聞社主催)の表彰式がきのう、東京で開かれた。

     約3カ月後に即位を控えた皇太子さまもご夫妻で出席し「本を読み、よく考え自分のものとする『考える読書』の習慣が受け継がれ、うれしく思います」と述べられた。

     中学校の部で内閣総理大臣賞に選ばれた福島大付属中1年、橋本花帆さんは課題図書「太陽と月の大地」(福音館書店)を読んで、今も無くならない差別について考えた。

     物語は、16世紀のスペインを舞台に、宗教などの対立に翻弄(ほんろう)される若い男女の悲恋だ。

     小学生当時の米国生活で経験した人種差別問題を主人公らに重ねた。「宗教や民族の違う人々が『おなじ土地で平和に暮らせる』世界が見たい」。そう思いを込めて訴えた。

     橋本さんが本の世界に入ったのは、両親からの読み聞かせがきっかけだった。今では、家族で読んだ本の感想も述べ合うという。

     本好きの子供を育むには、学校とともに家庭で読書に親しむ時間も重要だ。福島県国見町が、読書の習慣化を図ろうと取り組む「家読(うちどく)」という活動が全国に広がっている。

     同町は、毎月4~6日、14~16日、24~26日の3回を「家読の日」と決め、各期間のいずれか1日をテレビやゲームから離れて、家族で本を読むことを推奨している。

     1冊の本を家族で読み合ったり子供が親に読み聞かせをしたりと、スタイルは自由だ。学校は図書だよりで本選びのアドバイスや家庭での実践を紹介するなどサポートする。

     内容報告のカードは小学校で9割以上の回収率といい、全国学力テストの結果も向上しているという。

     今、学校では思考力や表現力を育む学習が大きな流れになっている。入試でも問われるようになる。子供のころからの読書習慣が、その基礎になることは言うまでもない。

     今回のコンクールには、小中高校や海外の日本人学校2万5594校が参加し、414万編余りと多数の応募があった。背景には先生方の熱心な指導と工夫、応援がある。

     家庭と学校が連携し、子供たちが本に親しむ方策を広げることが、これからの学びの支えになる。

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