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余録

浦島太郎伝説に登場する亀のモデルは…

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 浦島太郎伝説に登場する亀のモデルはアカウミガメではないか、といわれる。北太平洋で日本は唯一の産卵地で、古来、人々に親しまれてきた。行動範囲は広く、一部は太平洋を横断している。メキシコ沖で9年前に標識をつけられた個体が昨夏、高知県・室戸岬沖で確認された▲そのアカウミガメに警告信号が点灯している。ウミガメの保護と研究に取り組む「日本ウミガメ協議会」の松沢慶将(よしまさ)会長によると、全国の観測ポイントで昨年までに確認できた産卵回数はここ5年間で約8割も減ってしまったという▲徳島県美波(みなみ)町の大浜海岸の場合、昨年の産卵回数はゼロだった。かつては年間300匹が上陸した産卵場として知られ、国の天然記念物に指定されている地域だ▲松沢さんによると、日本で生まれたメスガメの回帰率は他の地域に比べ、半分程度にとどまる。産卵回数は近年やや持ち直していただけに、8割とは気がかりな急落である▲原因ははっきりしないが、研究者らが懸念しているのが密漁の影響だ。昨秋、中国浙江省で密売グループが摘発された。その際、100匹近くものアカウミガメがみつかり、そのうち2匹に鹿児島県・屋久島でつけた標識があった▲アカウミガメをめぐっては、生態研究で米国やメキシコの関係者との国際協力が進み、太平洋横断が確認されたのもその成果のひとつだった。産卵地の砂浜を保全するとともに、国際的な保護活動の先頭に立っていくことが、亀を助けた浦島の国の役割であろう。

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