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余録

米劇作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」が…

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 米劇作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」がブロードウェーで初演されたのは70年前のきのうだった。ピュリツァー賞やトニー賞に輝き、20世紀最高の劇の一つと評される▲主人公のセールスマンは63歳だ。若い頃はやり手で、家族からも尊敬されていたはずだったが、年とともに落ち目になる。自立できない30代の息子たちといがみ合い、築いた家庭は崩壊し、行き場を失い悲劇的な死へと向かう▲第二次大戦直後の好況期、セールスマンはアメリカンドリームの象徴とされた。だが、劇は老いの苦悩や、父と子の対立という現実を切なく描く。時は流れ、現在の日本でも60代の多くは不安を抱えている▲平均寿命は80歳を超え、60歳で定年退職しても20年以上の余命がある。退職金と年金では不安な「長い定年後」にどう収入を得るか、いかに第二の人生を送るかで迷い、悩む。65歳以上の高齢者は総人口の約28%にあたる約3500万人いる。定年後をテーマとする本がベストセラーになるのもうなずける▲親子関係で言えば、最近は「8050問題」も深刻になっている。80代になる親が長期間ひきこもる50代の子を支えるという構図だ。長寿化とともに当事者年齢が、かつてに比べ20歳ずつ増している感もある▲劇は今年も全米をはじめ豪州、英国、カナダなど世界で上演される。時代は変わっても、老いと家族の絆は不朽のテーマだ。老いの期間が長くなったぶん、現代のセールスマンはよりタフでなければならない。

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