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地方アピール、格差是正……他候補との差別化に腐心 米大統領選、民主から候補続々

米大統領選の民主党主要候補者

 【ワシントン高本耕太】2020年大統領選に向けた米民主党の予備選開始まで1年を切り、立候補の動きが活発になっている。9日には党内左派の中心人物エリザベス・ウォーレン上院議員(69)が候補者指名争いへの出馬を正式に宣言。10日には党内穏健派のエイミー・クロブシャー上院議員(58)も立候補を表明した。混戦模様のなか、候補者はそれぞれ自身の特色を前面に掲げ、他候補との差別化に腐心している。

     「鉱山労働者の孫として、教師と新聞記者の娘として、ミネソタ州で初めての女性上院議員として大統領選立候補を宣言する」。クロブシャー氏は地元の中西部ミネソタ州で支持者を前に演説した。会場に選んだのは米国中部を貫くミシシッピ川の河畔。中西部を意味する「ハートランド」の代弁者であることを再三強調した。

     「地理」を押し出すのは、東西海岸の大都市圏を地盤とする他の候補者との違いを強調するため。気候変動対策のパリ協定復帰を公約する一方、16年大統領選で共和党のトランプ氏支持に流れた中西部の保守的な労働者層を意識し、国民皆保険制度や移民・関税執行局(ICE)廃止など党内進歩派、急進左派が掲げる政策とは慎重に距離を置いている。

     ウォーレン氏は貧困家庭に育ちながら名門ハーバード大で教壇に立つ法学者となった生い立ちを背景に、格差是正を訴えの柱に据え、5000万ドル(約55億円)超の資産保有者に2%、10億ドルの保有者には3%の「富裕税」導入を公約する。

     18年中間選で上院選に立候補し、共和党が地盤とするテキサス選挙区で善戦し全国区の知名度を得たベト・オルーク元下院議員(46)は、月末までに出馬するか否かの判断を下す。11日は、地元のテキサス州エルパソを訪問したトランプ大統領の集会に合わせて、数百メートル離れた会場で演説し「壁で人々を追い返すのでなく、両手を広げ迎え入れよう」と訴えた。学生ら若者の支持を重視し、歯科医受診の様子など日常の動画をソーシャルメディアに公開し、賛否を呼んでいる。

     民主党の各候補が差別化に注力するのは、最終的には30人超が出馬するとも言われる大混戦の候補者指名争いで埋没を防ぐとともに、自身の支持層を強固にするため。ただ、特定層にターゲットを絞った訴えを強めれば、有権者全体への訴求力を失うジレンマも抱える。大統領選は全国レベルの選挙戦で、本選では与党・共和党の支持者から票を得ることも必要となる。米誌ニューヨーカーは「民主党の本命候補は見えてこない」と評している。

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