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第94回センバツ高校野球

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’19日章学園/1 軌跡 乗り越えた「あと一歩」 /宮崎

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選抜出場が決まって喜ぶ日章学園の選手たち=宮崎市で、田崎春菜撮影 拡大
選抜出場が決まって喜ぶ日章学園の選手たち=宮崎市で、田崎春菜撮影

 <第91回選抜高校野球>

 「いつも甲子園まであと一歩届かなかったが、ようやく……」。日章学園の畑尾大輔監督(48)はグラウンドで練習する選手たちを見ながら来し方を振り返った。昨秋の九州大会で4強入りし、1月25日の選考委員会で初の選抜出場が決まった選手らは「あと一歩」のところではね返されてきた先輩たちの涙を糧とし、ついに壁を乗り越えたのだった。

 現在の2年生が1年生だった2017年夏、日章学園は県大会3回戦で聖心ウルスラに延長戦で惜敗。ウルスラがその後も勝ち進んで甲子園に出場したことで、日章も「あそこで勝てていれば、どうなっていたか」と惜しまれた。

 それより選手たちを悔しがらせたのが昨夏だった。決勝まで勝ち上がった日章は日南学園を相手に先制したが、8-11で逆転負け。3年生以上に涙に暮れたのが現在の2年生だった。「先輩たちと甲子園に行くのが目標だった。先輩の涙を見て悔しさがこみあげた」。福山凜主将は振り返る。

 「お前らで甲子園に行け」。3年生にバトンを託された福山主将らは1年、2年時に続く「三度目の正直」を誓った。「甲子園までの距離が分かった。監督を甲子園に連れて行くぞ」

 現在の2年生の多くは日章学園中3年時に全国大会に出場したメンバーで、周囲の期待は高かった。新チームは昨年8月の新人戦で地区優勝と幸先の良いスタート。エラーやバッテリーミスが出て必ずしも満足できる試合内容ではなかったが、選手らはミーティングを重ねて課題を一つ一つ解消していった。

 秋の県大会準決勝では1番の平野大和選手(2年)が自打球で左足を負傷し、打線の柱を失った。しかし他の選手が奮起し、昨春選抜出場の富島を4-2で撃破。その勢いで県大会を制し、九州大会4強入りを果たした。

 「ピンチだからこそチームがまとまり、全員で戦い抜くことができた」。福山主将はチームの結束力に自信を示す。県内では衆目の一致する強豪校の一つでありながら、02年夏を最後に甲子園から遠ざかっていた日章。平成最後の全国切符をもたらしたのは、先輩たちと辛酸をなめてきたからこそ培われた「あと一歩」への執念だった。【田崎春菜】

  ◇   ◇

 3月23日開幕の第91回選抜高校野球大会に宮崎市の日章学園が九州代表、熊本市の熊本西が21世紀枠でそれぞれ初出場する。両校の甲子園までの軌跡を各5回に分けて紹介する。(熊本西の連載は18日から掲載します)

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