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余録

最初はものもらいの腫れが引かないということで…

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 最初はものもらいの腫(は)れが引かないということでサングラス姿で自ら体調の異変を発表した。ちょうど30年前、カナダのカルガリーで行われた川中島の合戦の映画ロケで主役の上杉謙信(うえすぎけんしん)役だった渡辺謙(わたなべ・けん)さんである▲18日後、その映画「天と地と」の角川春樹(かどかわ・はるき)監督は主役の交代を発表し、渡辺さんの病名を急性骨髄性白血病と明かした。4年前には同じ病気で女優としての絶頂期だった夏目雅子(なつめ・まさこ)さんが亡くなっている。世は重苦しい空気に包まれた▲その後の闘病を経ての渡辺さんの世界的な飛躍はご存じの通りだ。その渡辺さんがこのニュースに直ちにツイートした。「今の医学を信じ、自分の生命力を信じ、前を向いて焦らずにしっかり治療に専念して下さい。祈っています」▲ニュースを聞いた瞬間、その活躍を知る誰もが息をのみ、多くの方は天を仰いだに違いない。昨夏のアジア大会で6冠を達成した日本女子競泳の18歳のエース、池江璃花子(いけえ・りかこ)さんが自身のツイッターで白血病と診断されたのを公表した▲豪州合宿から体調不良のため帰国、精密検査の結果分かった病名である。「私自身、未(いま)だに信じられず、混乱している状況です」とのツイートも無理はない。だが病名公表も自ら望み、闘病への前向きな姿勢にはコーチも驚いたという▲小説や映画では若い命を理不尽(りふじん)に奪う病魔とされるが、実は渡辺さんのような例は多い。もし闘病が苦しくとも、前人未到(ぜんじんみとう)の6冠に送られた声の何倍もの声援が今、あなたの闘いに送られているはずだ。

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