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台湾・阿里山のふもと、ツォウ族の村で「戦祭」を見る

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 台湾中部・阿里山のふもとにある達邦(タッパン)村には先住民ツォウ族が多く住む。旧暦正月の時期にある大祭「マヤスビ」(戦祭)が見たくて村を訪ねた。村人たちは先祖伝来の儀式や伝説を大切に語り継いでいた。その中には、日本人にまつわる不思議な物語「マーヤ伝説」もあった。

「あなたはマーヤ?」

 達邦村は標高約1000メートル。急な山々に囲まれた狭い平地に民家が点在し、約1000人が特産の茶やタケノコの栽培などで生計を立てる。民宿に着くと、ちょうど玄関から出てきた経営者の妻、グアドゥ・ヤシュグさん(53)にこう声を掛けられた。「あなたはマーヤ?」

 日本人のことをツォウ語で「マーヤ」と呼ぶと聞いてはいたが、実際に耳にして驚いた。宿を電話で予約した時に日本人だと伝えていたから、私の風貌を見てピンと来たのだろう。ヤシュグさんは「この村では昔から日本人のことをマーヤと呼ぶのよ」と説明してくれた。台湾では日常会話の多くは中国語なので、ヤシュグさんは私に中国語で話した。だが中国語の会話でも「日本人」は「マーヤ」だ。

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