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社説

同性婚求めて一斉提訴 不利益を放置はできない

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 時代の流れの中で、起こるべくして起きた訴訟と考えるべきだ。

     男性同士、女性同士が結婚できないのは、「婚姻の自由」や「法の下の平等」を定めた憲法に反するとして、13組の同性カップルが全国4地裁で国家賠償請求訴訟を起こした。

     同性婚を認めない法制度の違憲性を問う訴訟は、全国で初めてだ。

     同性愛者を含めた性的少数者(LGBTなど)の認知度は、社会的に高まっている。だが、自治体に婚姻届を提出しても、男女の対である「夫婦」を基本とする民法の規定などを根拠に受理されない。

     通常のカップルならば相手が亡くなった場合の法定相続人になれる。税法上は配偶者控除が受けられる。外国人の場合、配偶者としての在留資格が認められる。だが、同性カップルにはそうした法的権利がない。その矛盾を正すのが訴訟の狙いだ。

     同性カップルを取り巻く社会環境は、既に大きく変わりつつある。

     行政が同性カップルを「結婚関係」と認め、夫婦に準じた措置を取るパートナーシップ条例が2015年3月、東京都渋谷区で成立した。この動きは全国に広まり、札幌、福岡、大阪各市などの政令市も要綱などを整備し、こうした自治体の人口は900万人を超える。

     さらに、企業の中には、同性婚のカップルは結婚に相当すると認め、住宅手当などの福利厚生策を適用しているところが増えている。

     現実は先を行っている。原告が求めているのは、特別な権利ではなく平等だ。その主張は理解できる。もはや不利益の放置はできない。

     広告大手の電通が先月公表したLGBTに関する調査結果では、調査対象6000人の8割近くが同性婚に賛成と回答した。男性より女性、年代が若いほど賛成の割合が高かった。社会の中で、容認の流れが進んでいる。国際的に見ても、同性婚を認めている国は、米国や欧州の主要国など25カ国に上る。

     憲法24条は「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立する」と規定する。この規定は同性婚を排除していないとの考え方があり、法整備で対応できるのではないか。司法判断を待つまでもない。多様化する家族をどう法律の中に位置づけるのか。国民的な議論が欠かせない。

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