メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

今週の本棚

小島ゆかり・評 『明月記を読む 定家の歌とともに 上・下』=高野公彦・著

 (短歌研究社・各3024円)

画期的な定家論が随所に

 明月記は藤原定家の日記である。治承四年(一一八〇年、定家十九歳)から嘉禎元年(一二三五年、七十四歳)まで、あしかけ五十六年にわたる膨大な日記であり、そのほとんどが漢文で記されているから、普通の人はまず読めない。

 著者は歌人であるが、かつて編集者時代に、定家および明月記に関わる書物を多く担当した人でもある。つまり、編集者として蓄えた専門的な知識によって日記を訓読し、かつ、歌人としての優れた鑑賞眼によって定家の歌を紹介する。和歌史上きわめて重要な文献・明月記を読む手応えと、天才歌人定家の美的世界に分け入るときめき。この両方を味わえるよろこびは、この上もない。

 「定家の若き荒魂」「後鳥羽院と<遊び>」「千五百番歌合」「新古今集の成立」など、上下巻、合わせて四…

この記事は有料記事です。

残り1104文字(全文1461文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 気象庁、台風19号を命名へ 42年ぶり

  2. 「こんなこと想像も」停電、断水のタワマン疲れ果て 武蔵小杉ルポ

  3. 「声をかける暇もなかった」遺体発見 なぜ…悔やむ生存者 福島・本宮

  4. 家も畑も「本当に無くなっちゃった」 「次はすぐ逃げる」 住民ぼうぜん 堤防決壊の千曲川

  5. 路上生活者の避難拒否 自治体の意識の差が浮き彫りに 専門家「究極の差別だ」

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです