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俳句月評

伝統と純粋経験と=岩岡中正

 「俳句界」は一月号で特集「『ホトトギス』は永遠に不滅です」を組んだ。その巻頭言で筑紫磐井は山下一海の議論を切り口に、俳句史における「伝統と反伝統の相克」によって俳句が永遠の生命を維持してきたことと、それぞれの自己革新の大切さを指摘する。これは「不易と流行」にも関わる正論であって、歴史は伝統と反伝統の対立を止揚しつつ、さらに新しいステージへと螺旋(らせん)状に展開するものだ。伝統もまた、反伝統と対峙(たいじ)しつつ、良きものを保存するために改革を怠らない、良き保守主義に立つ必要がある。今私たちには、こうした俳句史を俯瞰(ふかん)する視点が必要である。

 同時に私たちは、「俳句を作る己(おのれ)」を深く内面化する視点ももたねばならない。熊〓川貴晶『永遠の星座』(ふらんす堂)は、副題の「文芸の哲学的基礎」のように、哲学と宗教と俳句の一致をめざす清新な一書。

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