連載

VOICES

毎日新聞デジタルの「VOICES」ページです。最新のニュース、記事をまとめています。

連載一覧

VOICES

「知らされずに除染従事」 ベトナム人技能実習生、失意の帰国

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
郡山教会で技能実習の経験を語る外国人たち=福島県郡山市で2018年11月17日、丹治重人撮影 *画像の一部を加工しています。
郡山教会で技能実習の経験を語る外国人たち=福島県郡山市で2018年11月17日、丹治重人撮影 *画像の一部を加工しています。

 鉄筋施工・組み立ての技術を学ぶ外国人技能実習生として3年半前に来日したベトナム人のホンさん(仮名・35)は、約1年半にわたって福島第1原発の事故に伴う除染作業に従事させられていた。その後、技能実習生向けシェルターに避難していたが、先月になって「これ以上日本にいても技術は学べない」と失意の中で帰国した。「技能実習の名の下に安価な労働力として搾取された」と憤るホンさんの思いを聞いた。【写真映像報道センター・丹治重人】

 「科学、経済、交通機関も企業サービスも良い、きれいな国」――。日本に憧れを抱いていたホンさんはベトナムの派遣会社で約3カ月、日本語を学んだ後の2015年7月に来日した。この派遣会社と日本側の管理団体に計約110万円を支払ったという。「ベトナムの平均年収は40万~60万円なのでとても高額。ほとんど銀行から借金して払った」。また、ホンさんにはベトナムで暮らす前妻の元に2人の子どもがおり、その生活費も…

この記事は有料記事です。

残り950文字(全文1360文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月

ニュース特集