原告女性、唇かみ締め「この8年失ったものばかり…」 原発避難者訴訟、20日横浜地裁で判決

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夫が愛用していたとくりを手に、女性は夫や古里などへの思いを話してくれた=相模原市内で
夫が愛用していたとくりを手に、女性は夫や古里などへの思いを話してくれた=相模原市内で

 東京電力福島第1原発事故に伴い、福島県から神奈川県などに避難した住民ら60世帯175人が東電と国を相手取り、総額約53億9000万円の損害賠償を求めた訴訟で、横浜地裁は20日、判決を言い渡す。事故からまもなく8年。住民らの避難生活は長期化し、先の見えない不安が募る。

 「この8年、失ったものばかりだった」。原告で、福島県大熊町から相模原市内に避難した女性(72)は唇をかみ締めた。

 20代。結婚を機に夫が暮らす大熊町に移った。家の前に梨畑が広がる、のどかな風景。だが、原発事故が全てを変えた。自宅から原発まで約4キロ。避難指示を受け、自営業の夫らと車で福島県内の避難所を転々とした。宮城県に住む弟(当時60歳)を津波で失い、心の休まらない状況の中、約2週間後に親戚がいた相模原にたどり着いた。

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