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東京へ ともに歩む

毎日新聞

女子シングルス決勝でポイントを奪い、喜ぶ伊藤美誠=丸善インテックアリーナ大阪で2019年1月20日、久保玲撮影

アスリート交差点2020

今を楽しむ 「異質型」の強み生かし=卓球・伊藤美誠

 2連覇した先月の全日本選手権女子シングルスでは、私と同じ「異質型」と呼ばれる「戦型」の選手と多く対戦しました。初戦の4回戦から決勝までの6試合のうち、14歳で決勝まで勝ち上がった木原美悠(みゆう)選手=エリートアカデミー=ら4人がそうでした。

 戦型とはプレースタイルのことで、トップ選手で最も多いのがフォア、バックの両ハンドからのドライブ攻撃による「攻撃型」。ラケットの両面に回転をかけやすい「裏」のラバーを張るので、力のある球が打てます。「異質型」はラケットの両面に性質の異なるラバーを張ります。片方は不規則な変化や無回転を生む「表」のラバーで、相手にとってやりづらいです。卓球台の近くに立ち、テンポの速さで勝負します。

 私が「異質型」なのは、母がバックハンドにあえてドライブをかけるのが難しい「表」のラバーを使わせたからです。子供の頃は「攻撃型」に憧れました。力強くラケットを振る姿を見てかっこいいと思い、戦型を変えたこともありました。けれども「裏」だとボールが飛びすぎてすぐに「表」に戻しました。今から考えるといろいろできるのが私の強みです。「表」のような相手が嫌がるボールを出したり、「裏」のようにドライブをかけて打ったり。昔は「表」でドライブをかける選手はほとんどいませんでした。

 海外では「異質型」の選手はほとんどいません。日本の選手はさまざまなラバーを使うので、いろいろなボールを受けられます。「異質型」といってもタイプは一人一人違います。準々決勝の安藤みなみ選手(専大)はバックハンドのスマッシュがすごい。独特なプレーもするので、すごく面白かった。2年前に5回戦で負けた借りを返すこともできました。木原選手は2年前の海外ツアーで対戦しましたが、まるで別人。バックは強くて安定感がありました。

 「異質型」は相手が球筋などに慣れるのを嫌いますが、私は怖いとは思いません。戦術を変えるなど戦い方に幅があるので。それが自分の一番の強みだと思っています。(あすはソフトボール・上野由岐子です)(タイトルは自筆)


 Q レスリング女子の吉田沙保里さんの引退について思うことは?

元気な姿、変わらず

 A 吉田さんは福原愛さんと非常に仲がいいので、リオデジャネイロ五輪の時にお話しさせていただく機会がありました。すごく元気な方で、本当にパワーをもらいました。テレビ関係のお仕事だったと思いますが、3冠を達成した先月の全日本選手権の際に、「頑張ってね」と声を掛けていただきました。明るく元気な姿は現役の頃と変わらず、全日本も頑張ることができました。

 リオでは、女子選手として夏季五輪で初めて主将を務められ、長い間、日本のスポーツ界を引っ張っていただきました。同じ女子選手として、いつか吉田さんのように主将を務められたら、すごいことだなと思います。


 ■人物略歴

いとう・みま

 静岡県磐田市出身。2015年3月のドイツ・オープンでツアー史上最年少(当時)の14歳152日で優勝。16年リオデジャネイロ五輪団体銅メダル。18、19年全日本選手権3冠達成。スターツ所属。18歳。