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中江首相秘書官「検討申し上げたかも」 勤労統計対象入れ替え

毎月勤労統計の事業所入れ替えを巡る経緯

 根本匠厚生労働相は20日の衆院予算委員会で、厚労省の毎月勤労統計の調査対象となる事業所の入れ替え方法が変更されたことについて、「2015年9月14日に厚労省から(勤労統計の)検討会の座長に『部分入れ替え方式を検討すべきだと関係者から意見があった』と連絡した。関係者は中江元哉元首相秘書官だと聞いている」と述べた。中江氏は「記憶にない」とする一方で「当初の私の問題意識からすれば申し上げたかもしれない」と認めた。

 中江氏は12年12月から18年7月まで首相秘書官を務め、現在は財務省関税局長を務めている。これまで、検討会設置の報告は受けたが途中経過や結果は聞いていないとしており、事実上、答弁を修正した。中江氏の意向が、検討会の判断に影響を与えた可能性がある。

 厚労省は元々、従業員30~499人の調査対象事業所についてサンプルを全て入れ替える「総入れ替え方式」で実施していた。15年1月の入れ替えに伴うデータ修正では、12~14年分で賃金の伸び率がマイナスに転じる月もあった。このため、中江氏が15年3月31日に首相官邸で、厚労省の姉崎猛統計情報部長(当時)らに「専門家の意見を聞くなど改善の可能性を考えるべきだ」との「問題意識」を伝えた。

 同年6月、厚労省は調査方法の見直しを検討する有識者検討会を設置し、部分入れ替え方式についても議論。8月7日の第5回会合で座長の阿部正浩中央大教授が「総入れ替え方式で行うことが適当」といったんは表明した。

 立憲民主党の長妻昭代表代行の質問に対し根本氏は、同年9月14日に部分入れ替えを推す「関係者」の意見があるというメールを厚労省が阿部座長に送付したと答弁。姉崎氏は「関係者は中江氏だと思う」と話しているという。中江氏は同日、姉崎氏らと面会していたとされる。

 中江氏は「全く記憶がない。客観的に言えない」と釈明。一方で「当時の私の問題意識からすれば、専門的な検討を進めてもらったらよいと言ったかもしれない」とも述べた。

 また、これに先立つ同年9月3日、安倍晋三首相が中江氏から国会答弁に向けて統計の説明を受けたことについて、中江氏は「(検討会の議論は)説明していない」と改めて主張。首相も「どういう答弁をするかだけ説明を受ける。政策的なやり取りをする余裕はない」と自らの関与を否定した。

 検討会は同年9月16日の第6回会合で「引き続き検討」と中間的整理をしたが、阿部座長は欠席。その後は総務省統計委員会で議論を進め、18年1月、部分入れ替えに調査方法を変更した。野党は「真相解明」を求めて関係者の参考人招致を要求。与野党は22、25日の衆院予算委員会に姉崎氏を招致することで合意した。【松倉佑輔】

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