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社説

NHKの将来像 ガリバーにならぬ節度を

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 公共メディアへの進化を図るというなら、将来像を明確にすべきだ。

 NHKの2019年度予算案と事業計画が先週、国会に提出された。NHKは19年度中に、放送番組のインターネット常時同時配信を始めたいとしている。総務省は、これを実施するための放送法改正案を今国会にも提出する方針だ。

 大きな転換期だ。昨年末には4K・8Kが始まり、テレビ放送は6チャンネルに拡大した。潤沢な受信料収入を背景に、いっそうの民業圧迫や肥大化が危惧される。国会でもあり方を丁寧に議論してほしい。

 常時同時配信の条件として、「業務・受信料・ガバナンス」の三位一体改革の実施が前提とされてきた。

 受信料についてNHKは昨年11月、受信料収入の約4・5%に当たる値下げを19~20年で段階的に実施すると発表した。

 常時同時配信への道筋をつけたいのだろうが、懸念はぬぐえない。現在、大規模災害時の情報発信などを行っているネット活用業務は、受信料収入の2・5%以内にすることになっている。19年度予算案では2・4%となっているが、これには法改正前であるとして常時同時配信の費用は計上されていない。

 常時運用されることになれば、その上限を超える可能性がある。上田良一会長は「適正な上限の中で、抑制的な運用に努める」として具体的な考えを明らかにしていない。ネットを「放送の補完」と位置づける以上、節度ある運用が大切だ。

 経営体力の弱い民放地方局への影響も不透明だ。NHKは民放との連携策として共通の番組配信サイトへの参加も検討している。NHKが一方的に肥大化すれば、民放を含めたメディアの多様性が損なわれる。公正な競争のためにも、なし崩し的な業務拡大に歯止めをかけるべきだ。

 受信料収入は今年度の見込み同様、7000億円を超える見通しだ。繰越金は今年度末1061億円、来年度末878億円を見込み、高水準で推移している。適正な受信料について不断の検討が必要だ。

 音声データの誤送信など不祥事も続いている。法改正案にはガバナンス強化も盛り込まれる方針だ。ネット隆盛の中、テレビに注がれる視聴者の目はより厳しくなっている。

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