EU大統領、英国の離脱日延期の可能性示唆 「合意なき離脱より良い」

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欧州連合(EU)離脱を巡り会談に臨むメイ英首相(左)とユンケル欧州委員長=ブリュッセルで20日、AP
欧州連合(EU)離脱を巡り会談に臨むメイ英首相(左)とユンケル欧州委員長=ブリュッセルで20日、AP

 【ブリュッセル八田浩輔、ロンドン矢野純一】英国のメイ首相は20日、欧州連合(EU)からの離脱案についてユンケル欧州委員長とブリュッセルで会談した。最大の懸案となっているアイルランドを巡る国境管理問題が交渉の焦点だったが具体的進展はなく、両首脳は月内に再度会談することを確認した。

 一方、トゥスク欧州理事会常任議長(EU大統領)は同日、ポーランドの民放テレビ「TVN24」で「英国が賢明な選択肢を準備できないのであれば交渉延長の可能性はある。『合意なき離脱』より良いだろう」と話し、3月29日の離脱日の延期もあり得るとの考えを示した。

 交渉の焦点は、EU加盟国アイルランドと英領北アイルランドの国境管理を巡る問題。メイ英政権とEUは昨年11月にまとめた離脱協定案に、厳しい国境管理を避ける具体的な方法が見つかるまでEUと英全土を同じ関税区域に置く「安全策」を盛り込んだ。しかし、メイ政権は英国内の離脱強硬派から「EUのルールに縛られる」などと反発を受け、安全策の変更を求めてEU側に譲歩を迫る交渉を余儀なくされている。だが、これまでの…

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