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辺野古に杭7万7000本 軟弱地盤、地盤改良工事を検討

軟弱地盤が確認された米軍キャンプ・シュワブ東部海域の埋め立て予定海域(手前)=沖縄県名護市辺野古で2018年12月14日、本社ヘリから

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設計画で、県は21日、埋め立て予定海域の東側で確認された軟弱地盤は最も深い地点で水深90メートルに達し、政府が地盤を固めるために約7万7000本の砂の杭(くい)を打ち込む地盤改良工事を検討していることを明らかにした。杭を打ち込む深さについて国内企業の施工実績は水深70メートルまでにとどまっていることから、難工事も予想され、専門家は「最深部まで地盤改良ができなければ、完成後に沈下する恐れがある」と指摘している。

     菅義偉官房長官は21日の記者会見で「一般的な施工実績が豊富な工法で地盤改良工事を行うことで、対応は可能だ。環境負荷も当初予測された影響の範囲内にとどまる」と述べた。

     政府は昨年12月、護岸で囲んだ埋め立て予定海域の南側で土砂を投入し、本格的な埋め立てに着手。一方、東側で工事の障害となる軟弱な地盤が確認されたことから、今春にも設計変更に着手する方針だが、地盤改良工事にかかる費用や期間は明らかにしていない。

     これに対し、移設に反対する県は打ち込む杭の本数などから地盤改良工事だけで1500億円かかると独自に試算。「理論上、技術上は可能だとしても、大規模な工事で途方もない年数を要する。辺野古移設に固執することで普天間飛行場の危険性が事実上、固定化される」と批判し、設計変更も承認しない構えだ。

     防衛省は昨年10月、県による埋め立て承認の撤回処分を不服とし、行政不服審査法に基づく審査を国土交通相に請求。軟弱地盤対策の検討状況は、審査手続きとして国交相に提出した書面に記した。防衛省は審査中であることを理由に内容を公表していないが、県は21日、国交相に20日付で出した意見書を公開し、国の検討状況を明らかにした。

     県によると、埋め立て予定海域の東南部で、水深30メートルの海底の下に60メートルの厚さで軟弱な地盤があることが政府のボーリング調査で確認された。周囲にも軟弱地盤が広がっており、埋め立て予定海域(160ヘクタール)の4割にあたる65・4ヘクタールで地盤改良工事が必要になるとされる。強く固めた砂の杭約7万7000本を作業船などから海底に打ち込んで地盤を固めるという。

     地盤改良に詳しい日本大理工学部の鎌尾彰司准教授(地盤工学)は「国内の作業船では届かない深さで難工事になる。地盤改良ができない部分が残れば、滑走路が沈下する恐れがある。大量の砂を使うので環境への影響も懸念される」と話している。【遠藤孝康】

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