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作家の故・橋本治さんが嘆いた「バカ」の増殖 政治から「恥が欠如」

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作家の橋本治さん=東京都渋谷区で2015年7月9日、徳野仁子撮影
作家の橋本治さん=東京都渋谷区で2015年7月9日、徳野仁子撮影

 この人に「遺言」という言葉は似合わない。1月29日に肺炎で亡くなった作家、橋本治さん(享年70)は、声高に主張したり、論破したりしない人だった。なのに、さらっと出てくる比喩や冗談が聞く者に新たな学びを促す不思議な力があった。小説執筆の傍ら書き続けた時評に作家はどんなメッセージを残したのか。安倍晋三首相については、政治家としての姿勢に常に疑問を投げかけていた。大作家の言葉を掘り返した。【藤原章生】

 書店の橋本治追悼コーナーには「バカ」という文字が目立つ。「『バカにバカ』って言っても通じないこの国で」(ちくま新書)「『バカ化する世界』の正体」(集英社新書)。いずれも新書の帯にあるコピーだ。橋本さんがよく使った「バカ」という言葉の定義は「たとえ世界が終わっても」(2017年、集英社新書)に何度か出てくる。

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