メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

論点

「日の丸原発」輸出

奈良林直・東京工業大特任教授

 日立製作所が英国での原発建設計画の凍結を決め、安倍政権が成長戦略の柱に位置づける「日の丸原発」輸出は総崩れとなった。東京電力福島第1原発事故後、国内での原発の新増設が難しい中、輸出には日本の原発技術や人材を維持する狙いもあったが、政府は見直しを迫られている。エネルギー政策の専門家に今後の取るべき対応を聞いた。

 日本の原子力産業の技術や人材を維持するために、原発輸出は必要だ。ただ、総事業費が大きく、民間企業だけでリスクを負うには無理がある。国策として進めるなら、原発輸出の必要性を政府が国民に説明した上で国が債務保証をするなどして支えるべきだ。

 原発輸出は、運転期間中の売電収入が総事業費を上回るように設定できれば、事業として成り立つ。問題は工事をやり遂げられるかどうかだ。国内なら質の高い労働者の確保が可能で、工程の遅れもほとんどなく、契約通りの納期と資金で建設が終わる。だが、原発輸出の経験がない日本メーカーにとって、海外での建設は不確実性が高く、建設期間が延びて融資の利子や労賃などがかさみ、総事業費が膨らむリスクが大きい。政府が国際協力…

この記事は有料記事です。

残り2439文字(全文2913文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 感染者全国5番目、死者は東京に次ぐ2番目 なのになぜ愛知は「宣言」対象外?

  2. 8日以降臨時休業の店も 先行きに不安の声広がる 緊急事態宣言対象の福岡県

  3. 首相、緊急事態宣言を発令 7都府県対象、5月6日まで

  4. ライブハウス自粛影響調査 困窮浮き彫り 札幌のバンド有志「他業種が声上げるきっかけに」

  5. 首相「感染者1カ月後8万人超えも」 接触機会7~8割減で「2週間後減少に」

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです