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社説

はやぶさ2の着陸成功 宇宙探査の技術力示した

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 探査機「はやぶさ2」が、小惑星リュウグウへの着陸に成功した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)によれば、リュウグウの表面の試料を採取できたとみられる。

     日本の宇宙科学探査の技術力を世界に示した。今後は、リュウグウに金属の塊をぶつけて人工クレーターを作り、小惑星内部を露出させて試料を採取する予定もある。更なる成果が上がることを期待したい。

     リュウグウは直径約900メートルで、地球と火星の間で太陽を回る。試料を詳しく調べれば、地球の水や有機物は小惑星からもたらされたとの仮説を検証し、太陽系の成り立ちや生命の起源に迫ることができる。

     リュウグウの表面は無数の岩で覆われていた。はやぶさ2は機体を傷つけないよう岩を避け、半径3メートルの平らな領域を狙ってピンポイントで着陸した。その瞬間に地面に弾丸を発射し、舞い上がった岩石のかけらを採取する計画だったが、弾丸の発射信号が無事確認された。

     地球からの指示では迅速な対応ができないため、着陸最終段階は、搭載したカメラや高度計などを使い、完全な自動運転で実施された。

     こうした航行技術は、今後の宇宙探査でも大いに役立つはずだ。

     初代はやぶさは、姿勢制御装置やエンジンの故障などトラブルが相次いだ。弾丸発射にも失敗し、ごく微量の試料しか採れなかった。

     それに比べはやぶさ2は、今回の着陸を含め、目立ったトラブルがない。宇宙探査には想定外の困難が伴うものだが、初代の経験を生かし、知恵を絞った結果が、順調な運用につながっているのだろう。

     小惑星内部の試料採取は世界初の試みだ。表面に比べ風化が進んでおらず、太陽系誕生により近い状態の物質が残されていると見られる。ぜひとも成功させてほしい。

     火星の衛星からサンプルを持ち帰るJAXAの計画に、米国や欧州も参加を予定するなど、宇宙科学探査では国際協調が進んでいる。

     各国のコスト負担を減らしつつ、一国では難しいプロジェクトの実現を目指せるからだ。ただ、世界から実力を認められなければ、一緒にやろうとの声もかからない。はやぶさ2の成功をてこに、日本の存在感を高めてもらいたい。

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