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社説

広がる悪ふざけ動画 情報モラル教育が必要だ

 飲食店やコンビニエンスストアのアルバイトが、食材などを使った悪ふざけの動画をインターネットの交流サイト(SNS)に投稿するケースが相次ぎ、社会問題化している。

     最近では、チェーンの大手すし店店員がゴミ箱に入れた魚をまな板に戻す事例や、中華レストランの店員が中華鍋から上がる炎でたばこに火を付けた事例、コンビニ店員がおでんを口に入れて出した事例などの動画が投稿されている。それが、投稿サイト「ツイッター」「ユーチューブ」などを通じて拡散した。

     大半は、若者の仲間内での受け狙いが投稿のきっかけとみられる。ただし、ネットで炎上し、運営企業が謝罪に追い込まれるなど影響は広がっている。店員への法的措置を検討している企業もある。

     企業側にも課題はある。こうした悪質投稿は数年前から表面化している。アルバイトを採用する際の研修を徹底し、業務の重要性を理解させることが必要だ。

     若い世代を中心にSNSを使いこなす人は多い。だが、SNSという新しい情報ツールに危険が潜んでいることを十分に認識していない人がいるのではないか。

     悪ふざけ動画のケースでは、刑事責任を問われたり、高額の賠償責任を負ったりしかねないことを投稿者は自覚しなければならない。

     また、動画サイトで発炎筒を線路に投げ入れるシーンに刺激を受けた高1男子が、同じことをして逮捕される事件が起きた。一つ間違えば取り返しがつかないことになる。

     学習指導要領には、インターネットを通じた情報活用能力の充実が盛り込まれ、情報モラルについても道徳などの時間を利用し、一定の指導が行われている。

     ただし、自治体や学校で取り組みに差がある。また出会い系サイトの危険性など子どもの性的被害を防ぐことにまず主眼が置かれてきた。

     東京都は、独自に補助教材「SNS東京ノート」を製作している。そこでは、「写真を公開する前に」との項目を割き、他者を思いやらない投稿がトラブルを生むことを子どもに考えさせている。

     加害者側に立ち得ることを教える指導も大切だ。情報モラル教育をさらに現場で進めてほしい。

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