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第103回全国高校野球選手権

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春に咲け

センバツ・札幌大谷 第2部/下 勝利へのチーム作り 二枚看板、強化徹底 下半身鍛え球速アップ /北海道

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投球練習中、話し合う札幌大谷の西原健太投手(左)と太田流星投手=札幌市東区の室内練習場で、土谷純一撮影 拡大
投球練習中、話し合う札幌大谷の西原健太投手(左)と太田流星投手=札幌市東区の室内練習場で、土谷純一撮影

 2月初め。日も落ちた午後5時半ごろ、札幌大谷のエース・西原健太投手(2年)が頭を雪で真っ白にして、室内練習場に戻ってきた。降雪で視界の悪い中、8キロ走ってきたという。

 大谷の投手陣は冬の間、体力アップを一つのテーマとしてきた。年明けからは、つるつると滑るシートを張った台の上を、左右にスライドして下半身を鍛えるトレーニングを取り入れた。スケート選手も練習に用いているという。

 体作りのため、食にも気遣う。毎昼、当番の補食班が米を炊き、森優太マネジャー(2年)が1人分ずつ食品保存容器に入れ、学校から練習場に向かうバスの中で配る。ご飯の分量は選べるようになっており、投手陣は多めのものを取っているという。

 柱となる西原投手、太田流星投手(2年)は、さらに個別の課題に取り組む。

 西原投手の徹底的な走り込みもその一つ。「(昨秋の)明治神宮大会で全国のバッターと対戦し、レベルの高さを感じた」とパワーアップの必要性を実感し、下半身の強化に余念がない。太田投手は球速を上げようと、年末までは走り込みで下半身を鍛え、年明けからはウエートリフティングで全身の筋力アップに努めている。

 選抜まで残り1カ月を切り、投手の出来は上々だ。船尾隆広監督も「予想以上に仕上がってきている」と、投球練習する二枚看板を見つめる。

 投手力は充実しているようにみえるが、正捕手の飯田柊哉主将(2年)は2人について「まだまだ甘い部分はある」と話す。まずは四球の数だ。昨秋の明治神宮大会の準決勝で太田投手は4、決勝で西原投手も4四球を出している。「ピンチには強いが無駄な四球が出てしまう。そこからチーム全体のリズムが崩れてしまうこともある」と厳しく指摘した。

 そんな指摘ができるのも、中学時代から築いてきた信頼関係があるからだ。神宮大会で西原、太田両投手は飯田捕手のサインに1度も首を振らなかった。太田投手は「全て飯田に任せている」と言い切る。

 後輩投手も負けじと張り合う。増田大貴投手(1年)は大舞台で臆せずに投げる先輩たちの姿に心を打たれた。「僕が甲子園で投げるには体力と度胸が必要」と、精神面でもレベルアップを目指す。投手陣は互いに刺激しあい、さらなる飛躍を誓う。【土谷純一】

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