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「辺野古、唯一の解決策」説明せぬ政府に憤り 県民投票翌日も続く市民と警察の衝突

県民投票の結果を受け、米軍キャンプ・シュワブ前で基地の撤廃を訴える人たち=沖縄県名護市辺野古で2019年2月25日午前8時46分、津村豊和撮影
県民投票の結果を受け、米軍キャンプ・シュワブ前で基地の撤廃を訴える人たち=沖縄県名護市辺野古で2019年2月25日午前8時59分、津村豊和撮影

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の県内移設計画を巡って24日に実施された県民投票は、名護市辺野古沿岸部の埋め立てについて「反対」が7割超を占めた。だが、政府は一夜明けた25日、投票結果を踏みにじるかのように工事を続行。普天間飛行場をどうするのか。なぜ辺野古なのか。考え抜いて1票を投じた県民からは憤りの声が上がった。

 辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前では25日午前、工事車両の進入を拒もうと座り込みを続ける約80人の市民と、排除しようとする県警機動隊が衝突を繰り返していた。同じ頃、菅義偉官房長官は記者会見で「最も大事な原点である普天間飛行場の危険性除去と固定化をどうするのか。そうしたことが触れられていないと承知している」と県民投票に異議を唱え、改めて埋め立て工事を続ける考えを示した。

 「反対」に投票した浦添市の会社員、橋本美千代さん(53)は、投票結果を顧みない政府の姿勢に怒りで声を震わせた。「反対多数の結果が出た翌日に土砂を投入するなんて信じられない。辺野古に造らせない代わりに普天間飛行場をそのまま使え、なんて県民は誰も思っていない。政府はなぜ『辺野古が唯一の解決策』なのか全く説明しないままだ」

 政府が移設先とする名護市では「反対」が1万8077票と投票総数の72.65%を占めた。昨年9月の知事選で移設阻止を掲げて初当選した玉城(たまき)デニー知事の得票数を1281票上回り、工事が進んでいても反対の声が根強いことをうかがわせた。

複雑な表情の「賛成」宜野湾市民

 一方、普天間飛行場が街のど真ん中にあり、米軍機の騒音や事故の危険性に日々直面している宜野湾市。「反対」が66.45%を占めた一方、「賛成」も24.24%あった。「賛成」の割合は県全体(18.99%)を5.25ポイント上回り、県内11市の中で最も高くなった。

 松川正則市長は「普天間飛行場の危険性に苦しんでいる市民の実感が表れたのかなと思う」と述べた。「賛成」に投票した男性会社員(37)は「県外移設が望ましいが、既に埋め立ては始まり、本土の関心も低い。辺野古の住民を思うと心苦しいが、騒音や事故が続く普天間飛行場は早く返還してほしい」と複雑な思いを口にした。

 一方、2017年12月に米軍機の部品が落ちているのが見つかった宜野湾市の緑ケ丘保育園に長女を通わせている知念有希子さん(40)ははっきりと言った。「これだけ多くの人が示した『辺野古に基地はいらない』という民意を日米両政府は重く受け止めてほしい。基地はどこにできても危険だ」【蓬田正志、杣谷健太、樋口岳大】

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