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平松 洋子・評『衣裳術』北村道子・著

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衣裳をまとう人の魅力を表現に昇華させる

◆『衣裳術』北村道子・著(リトルモア/税別2200円)

 スタイリスト北村道子、1949年生まれ。約四十年にわたって映画や広告を中心に活躍する異能の人。そのオリジナルな仕事を写真と文章で構成した映画衣裳作品集が、新装版『衣裳術』、続刊『衣裳術2』だ。

 『衣裳術2』の冒頭、「私はスタイリストだと思っていない」と宣言する。とはいえ服を人に着せるのが彼女の仕事なのだが、型破りの発想、妥協のない表現、イメージ喚起力。その非凡な才能の内側を知りたいと思わずにはいられない人物が北村道子だ。

 彼女の人生と仕事は直結している。十八歳からアフリカやアメリカ大陸を放浪、行き着いたパリで『ヴォーグ』『エル』のファッション撮影の手伝いをしたことが発端になった。帰国後、スタイリストとして広告や音楽の分野を中心に広く活躍、そののち映画の衣裳を手がける。

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