米朝首脳会談 注目点は? 秋山信将・一橋大学教授(軍縮・核不拡散)/堀田幸裕・霞山会主任研究員(中朝関係)
毎日新聞
2019/2/27 東京朝刊
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「完全な非核化」どう定義 秋山信将・一橋大学教授(軍縮・核不拡散)
米朝間に十分な信頼関係が構築されていない現段階で、非核化に向けた本格的な合意に踏み込むのは難しいだろう。その中で、交渉の将来を占ううえでも、両首脳が「完全な非核化」の定義についてどのようなやりとりを行うのか、また全ての核施設や核物質に関する将来的な申告を北朝鮮が認めるか、に注目している。
今回の首脳会談を次の段階へのステップとし、本格的な非核化へとつなげるためには、会談で合意した措置が着実に実施されることが重要だ。そのためには、各段階で履行期限を定めた非核化の行程表が有効だろう。また、既存の核能力の削減に向けては、現時点での核弾頭・核物質の保有量、および核関連施設、とりわけ公表されていないウラン濃縮施設などの申告について米朝間で合意する必要がある。
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