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期待外れた日本
日本政府は、安易な妥協を避けたトランプ米大統領の姿勢を表向き評価しているが、非核化に向けた具体的な進展がなかったことに「期待外れ」(政府関係者)との声が漏れる。日本は米朝協議の進展を拉致問題解決に向けた日朝協議につなげる戦略だが、その先行きも見通せない。
28日午後4時過ぎ、テレビ中継でトランプ氏の記者会見が流れると、安倍晋三首相は官邸執務室のテレビの音量を自ら上げた。別件で執務室に入っていた自民党の河井克行総裁外交特別補佐に「(米朝首脳の)ランチも飛んだよね」と語りかけ、静かにテレビに見入ったという。
首相はこれに先立つ衆院予算委員会で「核なき世界に向けて成果を期待している」と強調。「北朝鮮が経済制裁で困窮している今回はチャンスだ」(首相周辺)と期待しただけに、河野太郎外相は同日夜、記者団に「合意に至らなかったのは残念だ」と漏らした。
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